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リムジンガン1号~7号

【連載】イランを好きですか?[大村一朗]~テヘラン、8年の家族滞在記~62 最後の断食月ラマザーン(下)

【イラン製ノンアルコールビールの老舗ブランド・DELSTERのジンジャー味。酒の飲めないこの国で、その存在感は計り知れない(撮影:筆者)】

◆70円の幸せ

イラン生活も残りわずかとなり、初めての達成目指して始めた1カ月間の断食月ラマザーンも、ようやく15日目。折り返し地点に達していた。その頃には、断食をする人もしない人も、この月の習慣にすっかり慣れたように見える。町の様子も落ち着いた。夕方、アーシュレシテの大なべの前に、人が長い行列を作ることもなくなった。

私もまた、未明に朝食を取って眠りに就く生活にすっかり慣れてしまった。相変わらず職場では強烈な睡魔に襲われるが、そんなときは、席を立って廊下を少し歩いたり、エアコンの冷たい風に当たったり、進んで電話を取ったりして、なんとか眠気を紛らわせている。

この半月で、日没の時刻は17分も早まり、今では定時に仕事を終えて帰宅すると、ちょうど断食明けの時刻になっている。

時計を確認するや、買ってきたノンアルコールビールを一瓶飲み干す。毎夕、帰宅時の買物で、毎日味の違うノンアルコールビールを買って帰るのが日課になった。

イランにあって日本にないもの。それはバラエティーに富んだノンアルコールビールだ。レモン、メロン、ザクロ、オレンジ、リンゴ、ナシ、イチゴ、モモ、パイナップル、マンゴー、ラズベリー、スイカといったフルーツ系から、コーヒー、チョコレート、生姜などの変り種まで、5、6社のメーカーがそれぞれ個性的なフレーバーのノンアルコールビールを販売しており、1カ月、毎日買っても、毎回違う味を楽しむが出来るだろう。もちろん、ブラック、クラッシック、ライトなど、シンプルなノンアルコールビールもある。ボトル1本が70円ほどだ。

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