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リムジンガン1号~7号

「世界は助けてくれない」 激しい攻撃受けるシリア・アフリンから届く嘆きの声

トルコ軍とシリア武装諸派のアフリン攻撃で住民死傷者あいつぐ(1月・地元記者撮影)

◆クルド人の町アフリン トルコ軍・自由シリア軍などの武装諸派が制圧

緑のオリーブ畑がつらなるシリア北西部アフリン。住民のほとんどはクルド人で、およそ50万人が暮らしてきた。内戦前に取材で訪ねたことがある。特産品のオリーブから作られるアレッポ石鹸は日本でも知られている。土色のレンガのようだが、中は美しいグリーンだ。

1月20日、「空爆で多数の死傷者が出ている」と、知り合いのアフリン住民たちから連絡を受けた。隣国のトルコ軍、そして自由シリア軍などの武装諸派が大規模な侵攻作戦を開始したのだ。

2月中旬、アフリン北部メダンキ村のラハマンさん(59)と連絡がとれた。ラハマンさんは妻と39歳の長男家族とともに、農家を営んできた。オリーブの木500本以上を栽培する。他の息子や娘一家は数年前にドイツやレバノンなど国外に逃れた。

砲撃や、戦闘機の爆撃で住民の巻き添えが相次ぐ。村人の中には地下室に避難したり、防空壕を掘る人もいるが、ラハマンさんたちは爆発音がすると、とにかく建物から離れようと走ってオリーブ畑に逃げ込む。そして木の陰に隠れてただじっと祈る。攻撃開始後は、孫が通う学校も閉鎖された。

攻撃にさらされるメダンキ村。黒煙が上がる。(2018年1月24日住民撮影)

トルコ軍の支援を受けた武装諸派はアフリン近郊部をとり囲むように進撃した。トルコ国境一帯の村落地域を次々と攻略し、貯蔵された村のオリーブ油も奪うなどしている。

「世界は私たちのことを知っているのでしょうか。なぜ誰も助けてくれないのでしょうか」
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