解説 金正日政権のデノミの真の狙いは何か 2  石丸次郎

海州(ヘジュ)通り市場に掲示された「お知らせ」。(2008年10月海州市 シム・ウィチョン撮影)

海州(ヘジュ)通り市場に掲示された「お知らせ」。(2008年10月海州市 シム・ウィチョン撮影)

 

官製メディアの公式見解[承前]
記事を整理してみよう。「貨幣交換」実施の目的を端的に言うと、1.インフレ退治すること、2.市場の役割を減じ、統制計画経済の復活を目指す(記事中では『社会主義経済管理の原則と秩序をさらに強化していく』と表現されている)こと、である。少し説明を加える。

北朝鮮は建前上は、計画経済体制と消費物資の国定価格による配給制度を放棄していない。しかし実態は、農業の不振は久しく、工業生産も、九〇年代半ばから、軍需品などの一部工場を除いて、まともに稼動していない。食糧をはじめとする消費物資の配給システムはずっと麻痺したままである。一方で、自然発生的に急拡大した市場経済が中国とリンクしつつ、実体経済を牛耳るほどに成長した。

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