「6.18突撃隊」が両江道の三水(サムス)発電所建設現場で働く様子が、2004年9月に朝鮮中央テレビで放映された。写真はそれをキャプチャーしたもの。危険な工事現場であるにもかかわらず、軽装でヘルメットを被っていない人も多い。番組では、重機も全く不足しているため人海戦術で成果を上げていることを自賛していた。

「6.18突撃隊」が両江道の三水(サムス)発電所建設現場で働く様子が、2004年9月に朝鮮中央テレビで放映された。写真はそれをキャプチャーしたもの。危険な工事現場であるにもかかわらず、軽装でヘルメットを被っていない人も多い。番組では、重機も全く不足しているため人海戦術で成果を上げていることを自賛していた。

 

二〇一〇年二月、咸鏡南道から中国に出てきた取材協力者Aさんから気になる情報が、編集部に届いた。彼はつい最近まで「六・一八突撃隊」に所属し、江原道に動員されていたのだが、その突撃隊で死者が続出しているというのだ。「六・一八突撃隊」といえば金正日の肝煎りで組織された朝鮮労働党直属の突撃隊(注1)だ。編集部がインタビューした内容を報告する。

Q:まずはあなたのいたという「六・一八突撃隊」(注2)について教えてください。
A:「六・一八突撃隊」は、金正日が一九九九年に両江道を視察した際の指示がきっかけで結成された突撃隊で、〇一年から両江道を中心に人が動員されています。今は、江原道の高山(コサン)郡という所に全ての旅団が集結して、果樹園を作る作業を行っています。(突撃隊は組織を軍隊式に編成する)

Q:どれくらいの人数が動員されていましたか?
A:うーん......、そうですね、大体一〇万人くらいになるでしょうか。

Q:凄まじい数ですね、大きな果樹園なのでしょうか?
A:広いですよ。三七五〇町歩(約三七平方キロ)と言っていましたから。一二年までの三年間で完成させると計画だとかで、その第一段階として土地を平らにする作業を行っていました。三月二〇日が期限です。私も毎日シャベルを振るって、水田やトウモロコシの畑をつぶしていました。

Q:突撃隊が人海戦術を採り、機械に頼らず人力で無理な工事をするのは、朝鮮の人なら皆知っていますが、真冬にシャベルでは大変でしょうね。
A:大変ですよ。手袋をしても三〇分もすれば破けてしまいますし......。刑罰として送られる労働鍛錬隊よりも厳しいと言われているぐらいですよ。

Q:一日の生活をできるだけ具体的に教えてください。
A:朝は五時に起きて食事をした後、六時に工事現場へと出発します。一〇時まで働き、軽食を食べてすぐに一二時まで働けば昼食です。昼食を食べた後は一二時二〇分から五時半の軽食まで休まず働きます。そしてだいたい夜の一〇時まで働いたら宿舎に戻ります。

寒い場合は九時頃終わるときもあります。規程では仕事は夜七時までとなっているんですが、大隊ごとに成果を競争し、勝った方には賞品も出るので、だいたい遅くなります。帰ってきて、ご飯を食べた後は、「若大将」(金ジョンウンのことだと考えられている)を称える歌なんかを二〇曲ほど暗唱させられます。全部終わると夜中の一時ですよ。次の日は五時に起きなければなりませんから、実際に寝るのは四時間しかありません。
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