2013年10月に撮影された映像を見ると、中国元が市場で堂々と使われているのが分かる。取材協力者は、『12月末から中国元の使用を禁止し取締まっている』と話す。(アジアプレス)

2013年10月に撮影された映像を見ると、中国元が市場で堂々と使われているのが分かる。取材協力者は、『12月末から中国元の使用を禁止し取締まっている』と話す。(アジアプレス)

 

◇「戦争が起こったら中国に逃げよう」との声も

北朝鮮当局が張成沢国防委副委員長の粛清と前後して社会統制を強めており、商売の不振を招いて住民の生活が悪化、不満が高まっていることが北朝鮮内部での取材で分かった。昨年末の29日以降に、北朝鮮北部に住む複数の取材協力者がアジアプレスとの通話で明かした。(ペク・チャンリョン)

「現在、住民に対する統制は強まる一方なのですが、食べる物にも事欠く有様なので、皆が嫌がってうんざりしています。特に17日に行われた『哀悼行事(故金正日総書記の2周忌)』では、誰が参加して、誰が不参加だったのか、いちいち名前を記録して、不参加だった人たちは軍隊と保衛部(情報機関)が調査するなど、とても仰々しいです。今は引き締めるだけ引き締めるつもりのようで、全く身動きが取れません」。

統制の強まりは、住民の経済生活にも暗い影を落としている。北朝鮮の市場では信頼のない朝鮮ウォンに代わって中国元での決済が好まれるため、住民たちはこっそりと中国元を使用してきた。しかし年末から当局は中国元の流通に目を光らせている。
また、「検閲」と呼ばれる、住民生活の調査・取締りも続いている。取材協力者はこう続ける。
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