◇無毒化するまでに地震が1万回も発生
それでもう仕方がない、地中に埋めてしまおうということになって、地層処分という考え方が生まれました。現在、これしかないという形で残っている唯一の方策なのです。

R:小出さんはこの地層処分しかないというお考えですか。

小出:そんなことはありません。例えば、日本というこの国では安定した地層なんてないのです。世界一の地震国で あり、世界中で起きる大きな地震の1割か2割がこの日本で起きています。そして、日本で言われている地層処分というのは300メートルから1000メート ルの深い穴を掘ると言っているわけですけれども、地震というのは深さ何キロ、何十キロというところで発生するわけで、それが岩盤を割りながら地表面まで断 層を生み出すという、そういう現象なのです。

ですから、300メートル、1000メートルも深いと原子力を進めてきた人たちは言うわけですけれども、決してそんなことはないのです。おまけに、埋め捨てにしたところで、一体何年間そこに保管しておけばいいのかというと、100万年なのです。

R:100万年......。気の遠くなる年月ですね。

小出:例えば、東海地震はほぼ100年ごとに襲ってきているということがわかっています。100万年に東海地震 が何回起こるかというと、1万回も起こってしまうわけですね。それでもなおかつ安全だと言えるような場所は日本にはありませんし、そんなことを保証できる 科学はもともとないのです。私はそんなものは到底やってはいけないと思います。
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