「大阪都構想」の是非を問う今年5月の住民投票では、自民から公明、民主、共産までが反対の立場で連携。街頭では自民党と共産党が宣伝カーを並べてアピールした。(大阪市にて撮影・栗原佳子)

「大阪都構想」の是非を問う今年5月の住民投票では、自民から公明、民主、共産までが反対の立場で連携。街頭では自民党と共産党が宣伝カーを並べてアピールした。(大阪市にて撮影・栗原佳子)

 

◆今年5月、住民投票で否決、なのに・・・
橋下氏らと安倍首相の蜜月ぶりに触れる前に、「維新の党」の分裂騒動にも若干言及しておきたい。それは8月27日、党の最高顧問職にある橋下氏の突然の離党宣言からはじまった。安保法制の参院審議の真っただ中である。

火をつけたのは党顧問でもある松井氏。山形市長選で特定候補の応援演説をした柿沢未途氏に対し、幹事長辞任を要求。橋下氏は内紛状態に陥った党の 「分裂を防ぐため」自らが身を引くと離党の理由を説明した。ところが翌日、前言を撤回して「大阪維新の会」の国政政党化を宣言。しかも、松井氏ともども、 「都構想」の住民投票に再び挑戦するとぶちあげたのだった。

「都構想」というと「大阪都」になるかのように誤解を招きかねないが、実際は「政令指定都市の大阪市を解体し、特別区に5分割する」だけのものである。

もともと大阪維新の会が打ち出した「大阪都構想」は、大阪市を八つ、堺市を三つの特別区に分割し、さらに周辺の松原市、八尾市、東大阪市、大東市、 門真市、守口市、摂津市、吹田市、豊中市という周辺の市を全て含め「大阪都」にするというものだった。しかし、13年の堺市長選で維新候補が敗れ、堺市は 「都構想」にノーを突きつける。この時点で「都構想」は「大阪市を解体する」だけの全く別物の構想に変質したのだった。