イスラエル占領地を訪れ、パレスチナ人による抵抗運動・インティファーダを30年近く取材してきた古居みずえ、クルド地域やイラク、シリアに通い続 ける玉本英子(ともにアジアプレス)と、稲垣えみ子元朝日新聞論説委員を交えての座談会が昨年9月、東京で行なわれた。「前線」の現場はどういうものなの かを語る。(まとめ:古居みずえパレスチナドキュメンタリー映画支援の会)

座談会では、紛争地を取材する女性記者2人と、稲垣えみ子元朝日新聞論説委員(写真)を交えて行なわれた。(2014年9月 東京・早稲田大)

座談会では、紛争地を取材する女性記者2人と、稲垣えみ子元朝日新聞論説委員(写真)を交えて行なわれた。(2014年9月 東京・早稲田大)

稲垣:
私は新聞社で、若い記者の指導もしてきたんですけど、女性の場合に、ジャンプするというのか、現場に突っ込んでいく時も、こちらの想定を超えてやっていく 人が多いような気がします。ある種の大胆さというか、あまり後先を考えない、そこがすごく強みという部分もあると思います。

玉本さんが前線まで出て行かれるのには何かこだわりがあるんでしょうか。外国人も含めて、同じように前線で取材をやっている人というのは、結構いるんですか?

玉本:
2014年12月に行ったシリアのコバニには外国人記者はいました。でも、イラクでは、私が行く現場では見ることはないです。前線に行けばすべてわかると いうことではなく、もしかしたら、前線に行ったことで見えなくなるものもあるかもしれない、と思うようにしています。無茶はできません。治安当局や、現地 の人たちから情報を得て、結果、取材を中止することも結構あるのですが、何が起きているのか知るには、やはり前線に行かないと分らない。戦争の現場では、 いろいろなデマや噂が広がることがあります。その噂が本当なのかどうか、行って確かめないとわからないのです。

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