パレスチナやイラク、シリアなどの中東はイスラム教徒が多く、女性記者には不利とも言われるが、実際はどうなのか。中東の紛争地に20年以上通い続 ける、古居みずえ、玉本英子(ともにアジアプレス)と、稲垣えみ子元朝日新聞論説員を交えての座談会が昨年9月、東京で行なわれた。(まとめ:古居みずえ ドキュメンタリー映画支援の会)

◆女性だから伝えられるものとは......

「中東取材は、女性だから撮れるものがある」と語る、ドキュメンタリー映画監督の古居みずえ(2014年9月 東京・早稲田大)

「中東取材は、女性だから撮れるものがある」と語る、ドキュメンタリー映画監督の古居みずえ(2014年9月 東京・早稲田大)

稲垣:
女性だから伝えられる、あるいは伝えたいものはありますか?

古居:
女性だから撮れたというものもあると思います。出産とか、結婚式も女性じゃないと。あと、台所に入っていける。男の記者だったら、客間に通されて、男性の 兄弟か誰かがお茶を持ってきて、女性はカーテンを閉めてその後ろでお茶をいれているだけですから。そういう意味では女性が有利という面はあると思います。

玉本:
それほど男だから女だからというのはないのですが、イスラム国(IS)の戦闘員たちから性的暴行を受けたヤズディー(教徒)の女性などは、相手が女性記者 のほうが心を開きやすいということはあると思います。その反面、たとえば軍の同行取材をするとき、女は私一人なので、上官の部屋のすぐ隣で鍵付きの部屋を あてがってもらったりします。もし男性だったらもっと自由に気兼ねなく取材できると思うので、そういう部分ではちょっと損かな、と思います。

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