2015年9月より、福島第一原発では地下水の汲み上げと、その海洋放出が始まった。原子炉建屋周辺に設置されたサブドレインと呼ばれる井戸から、 まだ汚染の少ない地下水を汲み上げることで、原子炉建屋に流れ込む地下水を減らそうという試みだ。この問題について、元京都大学原子炉実験所・助教の小出 裕章さんに聞いた。(ラジオフォーラム

京都大学原子炉実験所・助教の小出裕章さん

京都大学原子炉実験所・助教の小出裕章さん

◆元々地下水が流れ込む構造だった

ラジオフォーラム(以下R):サブドレインから汲み上げる地下水もある程度は汚染されているわけですから、それが海に流されるということに不安を抱いている人も多いと思います。この点はどうお考えですか。

小出:元々のことからお話しますが、福島第一原子力発電所の敷地というのは、当初は海面から測って約30メート ルから40メートルほどの高台にあったのです。海の水を冷却水として使うためにそんな高台だと困るということで、その敷地を掘り下げまして、海抜10メー トルほどまで低くしたのです。

そのようなことをしてしまえば、周辺に降った雨がどんどん掘った所に集まってきてしまうのは当たり前なことなのです。福島第一原子力発電所の敷地の 中には当初から毎日、千数百トンという地下水が流れ込んでいたのです。下手をすると、その地下水の水位が上がって、原子炉建屋等が浮き上がってしまうとい うようなことも考えられたので、原子炉建屋の周辺にサブドレインと呼ばれている井戸を掘って、常に水を汲み上げなければいけないという状態にあったので す。

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