大阪府熊取町の京都大原子炉実験所で反原発を訴えてきた研究者グループ「熊取6人衆」の唯一の現職、今中哲二さん(65)が3月末の定年退職を前に、2月 10日、最後の「原子力安全問題ゼミ」で講演した。講義のテーマは「福島原発事故から5年」。今中さんは「定年後も福島に関わっていく」と語った。(矢野 宏/新聞うずみ火)

「福島原発事故から5年」をテーマに講演する京都大原子炉実験所の今中哲二さんは「福島の事故は明らかな人災」と語った。(大阪府熊取町で2月撮影・栗原佳子)

「福島原発事故から5年」をテーマに講演する京都大原子炉実験所の今中哲二さんは「福島の事故は明らかな人災」と語った。(大阪府熊取町で2月撮影・栗原佳子)

「熊取6人衆」とは、94年に亡くなった瀬尾健さん、海老沢徹さん、小林圭二さん、川野眞治さん、小出裕章さん、今中さんの6人。

原子力安全問題ゼミは1980年6月に6人が始めた市民参加の自主講座。今中さんが定年を迎えるため、112回の今回で最後を迎えることになった。

今中さんは広島市出身。祖母を原爆で亡くした。大学で原子力工学を専攻したが、日本の原発は安全だと言いながら都会ではなく、田舎にしか造らないことから。原発に疑問を持ち始めたという。

76年、京大原子炉実験所に助手(現・助教)として着任。3年後の79年3月に米国・スリーマイル島で原発事故が起こり、今中さんは瀬尾さんと一緒 に放射能放出量を評価する作業に従事した。86年4月に発生した旧ソ連・チェルノブイリ原発事故でも20回以上現地に入り、調査研究を行った。

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