北朝鮮の秘密警察・国家安全保衛部が、中国との国境地域の住民を対象に、「脱北者の家族は三代に渡って絶滅させる」という内容の講演を行っていたことが分かった。北朝鮮内部取材協力者のリ・ジュンヒョク(仮名)氏が23日に伝えてきた。(カン・ジウォン)

朝中国境は脱北や密輸防止のため厳戒態勢が続いている。写真は巡察前の点検を受ける国境警備兵。2004年8月、朝中国境の川・豆満江上流で中国側から撮影。(アジアプレス)

朝中国境は脱北や密輸防止のため厳戒態勢が続いている。写真は巡察前の点検を受ける国境警備兵。2004年8月、朝中国境の川・豆満江上流で中国側から撮影。(アジアプレス)

リ・ジュンヒョク氏によると、講演会が行われたのは21日。
「(居住地域の)すべての人民班に担当の保衛員が訪れ、「『脱北者<キム・ヨンナム>の家族を3代に渡って絶滅させる』という内容の講演を行った」という。

リ・ジュンヒョク氏は、保衛部員は講演で
「国を裏切ったうえ、南朝鮮で反動団体を作り、反共和国の敵対行為をした<キム・ヨンナム>の罪を述べた後、『これまで共和国には広幅(寛大)政治があって、(北朝鮮に)残っている家族を許して来たが、ゴミを葬り去る時がきた』と言った」という。

この<キム・ヨンナム>なる脱北者はいかなる人物なのだろうか?
保衛部員は、「10年ほど前に脱北し、南朝鮮で共和国に反対する反動団体を運営している者で、2012年頃に咸鏡北道の国境地域に住む弟に、永生塔(金日成を称える塔)を爆破するように指示した人物」だと説明したという。

さて、保衛部によるこの時期の講演の意図は何なのだろうか?取材協力者のリ・ジュンヒョク氏は次のように言う。

「それは火を見るよりも明らかだ。(韓国に)行った人たちが朝鮮を誹謗するので、北朝鮮にいる家族たちを脅して、それを(韓国に)知らせようとしていのだろう」と述べた。
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