労働新聞などの北朝鮮国営メディアは、8月末に発生した咸鏡北道の水害の復旧作業が順調に進展していると連日伝えている。しかし実際には、資材不足のために復旧は遅々としたままだと、水害被災地に住む取材協力者が伝えてきた。(カン・ジウォン/ペク・チャンリョン)

10月10日、咸鏡北道会寧(フェリョン)市に住むアジアプレス取材協力者は「現在、全国から多くの人が動員されて復旧作業をしているが、資材不足で建設が遅れている。特にセメントが足りないため、低強度のセメントを住宅建設に使っている有り様だ。触るとポロポロ崩れるほどだが、家を失った被災者が多くて、そんな手抜き工事の家でも希望者が殺到している」と現地の実態を報告してきた。

避難所での集団生活にも変化が起こっているようだ。協力者は次のように言う。
「水害直後は大勢が避難所で寝起きしていたが、給食目当てに人々が詰めかけたため、現在では、(被災していない地区の)人民班で数世帯ずつ引き受けて同居させているので、避難所で寝起きする人は減った」。

咸鏡北道の被災地。9月初旬に撮影:国際赤十字赤新月社

咸鏡北道の被災地。9月初旬に撮影:国際赤十字赤新月社

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