北朝鮮当局は、金正恩氏の国内での権威向上に大成功。評価はV自回復した。2018年6月13日づけの労働新聞より引用。

トランプ米国大統領との会談を終えた金正恩氏。北朝鮮国内の評判は上々のようである。「不倶戴天の敵」米国の大統領と初の首脳会談を成就させたことで、国内からは父・金正日、祖父・金日成を超えたという声まで出ている。一方で、庶民の期待は外国からの食糧支援や制裁で悪化した暮らしの立て直しに集中している。北部地域にすむ女性に電話で意見を聞いた。(カン・ジウォン)

シンガポールで行われた初の朝米首脳会談の翌々日の6月14日、北部の咸鏡北道(ハムギョン北道)の都市部に住む李・スンヒさん(仮名、女性)と電話が繋がった。30代の既婚者で、普段は市場で小商いをしていて、生活水準は中の上といったところだ。北朝鮮に搬入してある中国の携帯電話を使って通話した。

初の朝米会談から間がなく、まだ多くの住民の反応を聞けていないが、李さんの考えは、庶民の傾向の一つとして考えて良いだろう。李さんは、労働新聞などの官製メディアが報じた金正恩―トランプ会談の写真入り記事を見ていたが、朝鮮中央テレビが大々的に報じたニュースは見ていなかった。

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