2016年1月に北朝鮮労働者が焼身自死した時のものとされる写真。RFAが入手した。

◆4年働いて1000ドルしか残らず

4月中旬、ロシアのウラジオストクで、北朝鮮からの派遣労働者の男性が飛び降りて自死したと、米国の自由アジア放送が(RFA)が現地の複数の消息筋の話として18日に報じた。北朝鮮当局の過度な搾取に耐えられず、ビル工事現場の12階から飛び降りたという。
【関連写真を見る】秘密カメラが撮った劣悪な国内建設現場の実態(10枚)

RFAが伝えところによれば、この男性は30代後半で、4年前に金正恩氏の統治資金を調達する「労働党39号室」の傘下機関である対外建設指導局から、建設労働者としてロシアに派遣された。しかし、北朝鮮当局と所属会社の幹部から際限なく搾取され、4年間働いてもお金を貯めることができず悲観していたという。

RFAは、消息筋の話を引用して男性の境遇を次のように伝えている。
「北朝鮮からロシアに来た派遣労働者は、1人当たり毎月50万ルーブル(約8万7500円)をノルマ金として国に納めなければならない。仕事が少ない冬にはそれが果たせないため、ツケ回しにされて、春になってからは朝7時から一日14時間~16時間働いて、必ず上納しなければならなかった。
次のページ: 北朝鮮の労働者たちは、この国のノルマ金に加え... ↓

★新着記事