戦後すぐの写真ではない。ある「在日」帰国者が1994年に北朝鮮で撮った最後の親族集合写真。このうち3人は韓国に亡命したが他は生死不明だ。(アジアプレス)

◆在日人口の6.5人に1人が帰国の民族大移動

在日朝鮮人の北朝鮮への帰国事業開始から60年に当たるのを機に、NHKが異例の特集番組を制作している。

1959年から25年間続いた帰国事業では、9万3000人余り(日本国籍者約7000人を含む)の在日が北朝鮮に渡った。在日人口の6.5人に1人に及ぶ大民族移動だったが、この人たちが北朝鮮でどのような生を送ったのか、詳細は不明のままだ。

NHKでは、教育テレビのETV特集で「北朝鮮 “帰国事業” 60年後の証言」と銘打った特集番組を制作。5月25日午後11時から放送する。

「番組では決死の思いで北朝鮮を脱出した在日コリアンと日本人妻を取材。知られざる苦難の60年を新たな証言で描く」
NHKはホームページ上でこのように紹介している。

現在、北朝鮮を脱出した元在日帰国者約200人が、大阪と東京にひっそりと暮らしている。また、韓国にも、300人ほどが入国していると見られる。NHKは日本と韓国で取材し、新たな証言を得た。
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