アスベスト(石綿)を含む建材を不適正に処理したとして8月22日、大阪府警が2人の男を逮捕した。調べてみると、わずか10平米に満たないにもかかわらず、建設業者と関係者4人が法違反を問われ、書類送検されていた。さらに2つの法律で対応に違いが出ていたことが明らかになった。(井部正之/アジアプレス)

大阪府堺市西区で土砂に混ぜられたのと同様にスレート建材の破片が散らばる東京都内の家屋解体現場(2011年、井部正之撮影)

◆110番通報がきっかけ

「従業員がほかの会社から依頼されたアスベスト建材を当社の資材置き場に保管する土砂の中に混ぜ込んで捨てている」

大阪府警生活環境課によれば、5月22日、こんな内容の110番通報が羽曳野市の建設業者社長からあったのだという。

この資材置き場が堺市南区にあったことから、大阪府警は同市環境対策課に連絡を入れ、現場に急行。同市とともに土砂に混ぜ込まれたスレート建材の破片を発見した。のちに市の分析によりクリソタイル(白石綿)の含有が裏付けられている。

大阪府警と堺市の話を総合するとおおよそ次のようになる。

スレートの破片の排出元は同市南区の私立保育園の建て替え工事だった。工事を請け負ったのは口地工務店(守口市金田町)。この工事では、まず新しい園舎を建てた後、古い園舎を解体する予定だった。

若干説明に食い違いがあるのだが、工事に際し大型車両が通行しようとした、もしくは新園舎の建設で周囲を養生するのに、園舎の端に接続された金属製のらせん階段が邪魔になった。いずれにせよ2018年10月8~9日ごろ、元請け・口地工務店から指示を受けた下請けの解体業者がらせん階段を先行して撤去・解体した。

ところが、このらせん階段の屋根に「カラーベスト」と呼ばれるスレート建材が9.68平方メートル使用されており、そこにアスベストが含まれていた。それらは割れた状態で「フレコンバック」と呼ばれる約1立方メートルの袋2つに入れられていた。

4月中旬、廃棄物処理の委託契約をしている業者がほかの廃棄物といっしょに破砕施設に持ち込んだところ、アスベストが含まれていることを理由に受け入れを断られた。