大きめの腕時計をはめて公式の場に姿を表した金正恩氏。2017年労働新聞より引用。

北朝鮮が2019年にスイスからの時計の輸入額が前年の2倍だったと、米国の自由アジア放送(RFA)が1月13日に報じた。

RFAがスイス時計産業組合の資料を引用して伝えたところによると、北朝鮮は昨年1-11月の期間にスイスから部品も含めて2万3500ドル相当の時計を輸入、これは、2018年同時期の1万2070ドルに比べて約二倍の額だ。

金正恩政権発足直後の2012年、北朝鮮のスイスからの時計輸入額は約20万5000ドルだったが、経済制裁を受けた2017年に2万2000ドル、2018年は1万2000ドルに急減していた。大した額面ではないが、制裁を受けて急減していた輸入額が、昨年は反転して二倍になったわけだ。

RFAによれば、スイスは国連安保理制裁を順守しており、禁止されているぜいたく品に相当する1個約1000米ドル以上の製品は輸出していないという。

北朝鮮の国営メディアには、金正恩氏をはじめ高級幹部たちが、公式の場に高級腕時計をして登場する写真がしばしば掲載される。

「他の国を通じて北朝鮮に輸出されたスイス製時計については統制できない」と、スイス時計産業組合はRFAの取材に答えた。

2017年に科された強力な制裁により、北朝鮮は2018、2019年に、輸出の約90%を失い、深刻な外貨難に陥っている。(カン・ジウォン)

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