アスベストを含む成形板をバールで破砕して撤去していた2018年12月7日に撮影した守口市旧庁舎のようす。複数の窓が開いているのがわかる(井部正之撮影)

 

施工業者がアスベストを含む成形板などを破砕しながら撤去した大阪府条例違反が発覚した大阪府守口市の旧庁舎解体工事。この問題をめぐり2019年12月市議会の答弁が虚偽だった可能性が明らかになった。(井部正之/アジアプレス)
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◆アスベスト飛散疑わしい現状

守口市から旧庁舎の解体工事を請け負ったダイナ建設(大阪市)は現場内の約6300平方メートルにおよぶアスベストを含む成形板などを2018年12月6日から同8日のわずか3日で、手作業で建材を割らず適正に除去したと説明してきた。

しかし、市が改めて調査を依頼した専門的な第三者機関「建築物石綿含有建材調査者協会(貴田晶子代表理事)」の現場検証により、実際にはバールで破砕して撤去していたことが判明。アスベストを飛散させた可能性のある府条例違反の作業だったことが発覚した。このことは市の聞き取り調査でも裏付けられ、同社は2019年9月19日の説明会で事実を認め謝罪した。

問題は市議会での対応だ。

同12月20日の市議会本会議でこの不適正作業による外部へのアスベスト飛散を聞かれた市企画財政部の瀬戸隆之・都市経営戦略監は「一般大気中への飛散の可能性はない」と回答した。

市の答弁は作業時に窓やダクト、換気扇など外部との隙間がある場所についてプラスチックシートと粘着テープでふさぐ「養生」をしつつ、散水して建材を湿らせていたとの業者側の説明が根拠となっている。

だが、その根拠はきわめて疑わしい。

作業時にかねて窓が開きっぱなしになっていたなど、説明通りの養生がされていなかった可能性があるからだ。

事実、9月19日の説明会で外部への飛散について聞かれた調査者協会は「当時(説明通りの)養生がきちんとされていたかわからない」と答えている。