環境省は建築物などの改修・解体におけるアスベスト除去における飛散防止対策について解説するマニュアルの改訂について、8月から非公開で開始していたことが明らかになった。(井部正之)

2014年1月に公開で実施した環境省のマニュアル改訂委員会の開催通知。なぜ今年だけ非公開?

◆委員名簿すら非公開

同省はかねて大気汚染防止法(大防法)におけるアスベスト規制と除去方法を解説するマニュアルを公表している。前回の2013年6月改正(2014年6月施行)時にもそれまでのものを法改正に合わせて改訂した「建築物の解体等に係る石綿飛散防止対策マニュアル2014.6」を作成している。

もともとアスベスト規制をめぐっては労働者の保護を目的とした厚生労働省の労働安全衛生法(安衛法)石綿障害予防規則(石綿則)と住民らの保護を目的とする大防法があり、それぞれ規制内容にずれがある。

そのため両省がそれぞれマニュアルを作成しているが、記載に微妙な違いがあることから、現場レベルでは使いづらいとの指摘が出ていた。

今年の制度改正では両省の制度上の不合理なずれをなくす方針が掲げられており、今回ついに両省のマニュアルを統合することになった。

具体的には建築物などの改修・解体時におけるアスベストの事前調査方法や除去などの作業時の飛散防止対策、除去作業が適切に終了したことの確認、作業中の漏えい監視などについて、両省の新たな規制に合わせるとともに解説するというもの。

環境省大気環境課によれば、このマニュアル統一と改訂のための「建築物の解体等に係る石綿飛散防止対策マニュアル改訂検討会」が同省の委託事業として8月から非公開で開始されているという。

開催日程や委員名簿すら非公開という徹底ぶりには驚かされる。同課は「委員名簿を公開すると問い合わせなどで中立な検討ができなくなる」と主張する。

しかし、この理由で非公開が許されるなら、すべての検討会は公開しないでよいことになってしまう。無茶苦茶な論理である。あるいは問い合わせや取材を受けたくらいで中立的な発言をできなくなる情けない委員ばかりということか。