先週の日曜日、「なぜ受信料を払うのか~徹底討論・「NHK新生プラン」を問う」というシンポジウムを行った。主催は「放送の公共性の<いま>を考える全国連絡協議会」(放公協)。世話人は吉見俊哉(東京大学)、岩崎貞明(メディア総研)、中野敏男(東京外大)、吉田俊実(東京工科大学)とぼくの5人。ぼくは1部・2部の司会。

6時間に及ぶ長丁場のシンポジウムにもかかわらず、参加者は250人。詳しいプログラムなどは放公協のHPへ。
心を動かされたことがひとつ。会場から、3人のNHK現職のディレクターたちがNHKのあり方を批判。これは異例のこと。パネリストの元NHK職員の津田正夫(立命館大学教授)さんも、「処分を覚悟しないとこのような場で発言はできない」と彼らの「勇気」ある行動をたたえていた。

彼らはNHKの中でももっとも「良心的」な番組(ETVやNスペなど)を制作してきた人たち。NHK内部から初めて声があがった歴史的瞬間だったといえる。
NHKは官僚主義が進み、局内で自由にものを言える雰囲気はない。報道・言論機関でありながら、「局内民主主義」はないのである。

いまの経営幹部の顔は視聴者ではなく、自民党の方に向いている。政治家にはまったく弱い。「こんなNHKならない方がましだ」という意見も当然である。。
シンポジウムで発言した「良心的」な職員のためにも、「NHK改革を止めるな」と言いたい。
(野中章弘)