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大成市場の門を背にして立つ。市場に連なる道路の両脇には、手に何かが書かれた紙を持った女性がずらりと並んで座っている。手に持っているのは、商品リストのようである。

大成市場の門を背にして立つ。市場に連なる道路の両脇には、手に何かが書かれた紙を持った女性がずらりと並んで座っている。手に持っているのは、商品リストのようである。

 

1.沙里院(サリウォン)市の「闇の卸売り商店街」[2]
2008年10月撮影
取材 シム・ウィチョン 解説 石丸次郎
社会主義を標榜してきた北朝鮮では、消費物資の生産は国営工場で行い、最終消費者に物資を販売するのは国営商店であるのが原則だった。その間の流通は、国営企業の「商業管理所」が担ってきた。この社会主義計画経済に基づく流通システムは、今ではほとんど機能麻痺に陥っているのだが、建前上はまだ国営商店は生きていて、今でも全国で店を開けている。

しかし、実際には軍需工場などを除けば、まともに稼働生産している工場は少なく、国営商店に十分に物を供給できないでいる。当然、国営商店の品物は種類も少ないし質もよくないので客もあまり来ない。

一方で公設市場には物が溢れ活気に満ちており、一見すると中国の地方都市の市場と変わらないほどである。それでは、この公設市場に山積みされている商品は、誰が生産しどのようにして運ばれて来るのだろうか。次回以降、現在の市場の流通網がどうなっているのかを簡単に整理する。

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