第3回 積み重ねられた捜査ミス

2011年3月5日(土) エル・大阪2F 文化プラザにて

2011年3月5日(土) エル・大阪2F 文化プラザにて

20110603_journalism004(板橋)
先程述べた国会議員の件ですが、実は村木さんを起訴する前に、任意聴取をしようという話が大阪地検内であがっていることが取材でわかってきました。
では、なぜしなかったのか。その理由は、政治への配慮だったのです。

村木さんの起訴直前の2009年6月末から7月あたりは総選挙をするかしないかが取りざたされている時期でした。その議員は現職の議員ということもあり、大阪地検特捜部は、全国の検察を統括する最高検察庁に聴取していいかとお伺いを立てているのです。
すると、最高検察の幹部から、選挙もあるかもしれないし控えた方がいいんじゃないかという話がでて、大阪地検特捜部は任意聴取を見送っていた、ということがわかりました。

政治、つまり選挙への配慮から聴取が遅れたことは、私はニュースだと思いました。
事件のキーマンとなる議員の任意聴取を政治に配慮して遅らせること自体もそうですが、疑惑があれば、捜査当局として聞くべきだと思うし、それによってゴルフに行っていたことがわかれば、もしかしたら村木さんの起訴自体が見送られたかもしれない、とても重要なターニングポイントと思いました。

こんな話がわかってくるのが、2010年5月、6月あたりです。
取り調べメモに関しても、5、6年前に最高検察庁が、必要なメモは保存しておきなさいという内部通知を全国の検察庁に出していたこともわかりました。さらに取り調べメモをめぐっては、過去の別の裁判で、開示するべきだと裁判官から言われていました。
最高検察庁からの通知文を入手した上で、検察関係者に取材し、この通知に反しているじゃないかと、メモを残していないというのはおかしいんじゃないかというような視点から、取材をすすめました。
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