26歳だという北朝鮮の士官学校生。北朝鮮人ジャーナリスト、キム・ドンチョル氏に、所属する部隊の厳しい食糧事情について語った。2011年3月平安北道 撮影:金東哲(キム・ドンチョル)(C)アジアプレス


◇食事内容は「みすぼらしすぎて話せない」

北朝鮮軍の食糧難の実態が、内部のジャーナリストの取材により明らかになった。
北朝鮮内部情報誌「リムジンガン」のキム・ドンチョル記者は今年3月、西北部の平安北道で秘密裏に撮影した士官学校生へのインタビュー映像を、今月、アジアプレスを通じ世界に公開した。

26歳と28歳の士官学校生は、所属する部隊の食糧事情を尋ねるキム記者に対し、「何を食べているのかなんて、みずぼらしすぎて具体的に話せない。トウモロコシでもお腹いっぱい食べることができれば...」と答える一方、「栄養失調の者は多い。今年の春は100人の部隊員のうち、半数が栄養失調になるだろう」と話した。

キム記者によると、今年は例年とは違い、政府がやっきになって軍糧米を集めているという。反面、市場には食糧が陳列し、売られていることから、北朝鮮の食糧難は社会全体に及ぶものではなく、国家配給に頼る軍や、市場で食糧を買うことのできない収入の無い人々のあいだで起こっているものと推測される。なお、北朝鮮では90年代以降、一般住民への配給のほとんどが途絶えているままだ。
(取材=キム・ドンチョル 整理=李鎮洙)