◇デモ弾圧への支持を示唆
北朝鮮の官製メディア「朝鮮中央通信」は10日、「偉大な金正日同志がシリアのアサド大統領に祝電を送った」と報じた。
電文は次の通りだ。

私は、46回目の誕生日を迎えたあなたに、熱烈なお祝いを申し上げます。
私は、大統領閣下の正しい指導のもとで、国が自主権と平和、安全のために、シリア政府と人民の事業においてより大きな成果があることを望み、あなたの健康をお祈りいたします。

シリアのアサド政権は、民主化を求める民衆のデモを徹底して武力弾圧しており死者は2000人を超えたと見られる。金総書記が送った祝電は、この弾圧を支持するものとも読める。
7月には北朝鮮の李竜男(リ・リョンナム)貿易相がシリアを訪問、反政府デモが続いていることを「陰謀」として、シリア指導部への支持を表明していた。

シリアは北朝鮮にとって数少ない友好国の一つで、米国などによって、北朝鮮が核とミサイル技術をシリアに提供してきたと疑われている。
2007年9月にイスラエルがシリアの武器庫を空爆した際、これを北朝鮮は激しく非難。武器庫は北朝鮮の支援による核施設だった可能性があると見られていた。
(石丸次郎)

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