橋下さん、WTC購入費返還して!
~税金の無駄使い・住民が監査請求 / 栗原佳子(新聞うずみ火)

街頭演説する橋下氏ら

大阪都構想の〝抵抗勢力〟平松邦夫・大阪市長を追い落としたうえ、知事選まで制した橋下維新。
「民意を得た」とばかりに間髪いれず都制移行に向け動き出している。
その一つが「府市統合本部」だ。本部長は松井一郎新知事、副本部長は橋下徹新市長。

広域行政一元化の「司令塔」として、大阪市住之江区の大阪府咲洲(さきしま)庁舎(旧WTC=ワールドトレードセンタービル)に置くという。だが、ここは、橋下氏が知事時代に全面移転をあきらめた、いわくつきの場所。

しかも、庁舎購入と移転に関わる無駄な公金の返還を求め、住民監査請求が突きつけられているのだ。
WTCは大阪市と民間が出資した第三セクターが大阪市住之江区の人口島「咲洲」に建設した超高層ビルだ。地上256メートル、地上55階建て。1995年に完成したが、バブルがはじけ経営破たん。「バブルの塔」の異名で大阪市の負の遺産と化していた。

それを、府の庁舎にと強引に推し進めたのが、知事に初当選を果たした橋下氏だった。
WTCビルの購入・移転は橋下氏がほぼ独断で決定。府議会は府庁舎移転条例案を2度否決したが、前知事は「第2庁舎」として府庁部局の順次移転を強行した。

現在5000人の職員のうち、すでに2000人が引っ越している。
転機となったのは今年3月11日に発生した東日本大震災だった。埋立地にあるビルは、震度3にもかかわらず高層ビル特有の長周期地震動で15分も揺れ、350もの補修箇所が生じた。結局、橋下氏は8月になって全面移転を断念した。
ビル購入費は85億円。引越し費用11億3000万円。さらに、咲洲庁舎の耐震・追加補強のため130億円もの公金支出が必要になるという。
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