◆崔総理が現場訪問 平壌再開発の目玉施設か
朝鮮中央通信は13日、崔永林総理が「海水供給所、イルカ館建設場を現地了解(視察)という記事を写真つきで配信した。
このイルカ館は、平壌市中心に位置する大同江の中洲に建設中の「イルカショー施設」のことだと思われる。

北朝鮮の官営メディアは度々この「イルカショー施設」の建設工事について報じている。金正日総書記自ら設計図を作成したという記事も見られ、金総書記あるいは、後継候補の金正恩氏の肝いりで建設されていると考えられる。来年の「強制国家」建設のシンボルにしたいという思惑だろう。
しかし、北朝鮮の経済は破綻状態で、今年は軍隊からも栄養失調で死亡する兵士が発生しており、不急の「イルカショー」建設に莫大な資金を投じることによる、今後の「副作用」が心配される。

なお、金総書記の現地視察は「指導」と表記されるのに対し、崔総理のような幹部はの場合は「了解」で、厳格に区別されているようだ。北朝鮮で政策を「指導」できるのは金総書記唯一人であるという「唯一指導体系」のためである。
以下は、朝鮮中央通信の記事の全文。

崔永林総理は13日、海水供給所とイルカ館の建設を現地で了解した。
崔総理は、当該の幹部から工事の推進状況に対する解説を聴いて各建設場の外部と内部を見て回った。
また、関連工事を立派に完工して人民生活の向上に積極的に寄与することについて強調した。
【石丸次郎】

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