2014年9月28日、伊方原発周辺の住民に安定ヨウ素剤が配布された。福島第一原発の事故ではこのヨウ素剤が適切に使用されなかったことで無用の被曝を 余儀なくされた人々もいた。今回のヨウ素剤配布の持つ意味と伊方原発の抱える諸問題について、京都大学原子炉実験所・助教の小出裕章さんに聞いた。(ラジオフォーラム)

ラジオフォーラムの収録で語る小出裕章さん

ラジオフォーラムの収録で語る小出裕章さん

◆もっと広範囲に配布を

ラジオフォーラム(以下R):今日は四国電力伊方原発の現状と問題点についてお話いただこうと思います。
まず、さきごろ愛媛県の伊方町で、原発から5キロ圏内に住んでいる住民に安定ヨウ素剤の配布が行われました。安全対策として、放射能が漏れるような大事故に備えて配られたわけですが、事故が起きる前からすでに配布をするということについて、小出さんはどう評価されますか。

小出:当たり前のことだと思います。安定ヨウ素剤というのは、原子力発電所の事故が起きて、放射性のヨウ素が住民たちの元に届く前に飲まなければいけませんので、あらかじめ住民たちに配布しておかなければ間に合わないのです。

R:福島の事故が起きるまでは、ヨウ素剤をあらかじめ配布するような地域はありませんでしたよね。

小出:そんなことをすれば、何か事故が起きるというイメージを住民に与えてしまうということで、国や電力会社は 事前に安定ヨウ素材を配布することを嫌がっていたわけです。けれども、事故が起こってからでは全く意味がありませんので、あらかじめ配っておかなければい けませんし、5キロなんていう範囲では狭すぎるとむしろ私は思います。

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「小出裕章さんに聞く 原発問題」まとめ