北朝鮮全域で昨秋から深刻な様相を見せていた電力難が好転しつつあるようだ。また北部地域では、農民と都市貧困層にとって一年で最も苦しい収穫の端境期の 食糧難=「春窮」を、なんとか飢えずに乗り越えられそうだという。北朝鮮内部の取材協力者が伝えて来た。(取材ペク・ヒャン/石丸次郎)

まだ凍ったままの国境の川・鴨緑江を挟んで恵山市内の工場が見える。建物は古び煙突から出る煙も見えない。2014年3月撮影 アジアプレス
まだ凍ったままの国境の川・鴨緑江を挟んで恵山市内の工場が見える。建物は古び煙突から出る煙も見えない。2014年3月撮影 アジアプレス

 

北朝鮮北部に住むアジアプレス取材協力者のペク・ヒャン氏は、4月初め、北部地域の現地住民生活を取材して次のように伝えて来た。
「住民たちは各々が昨年栽培して蓄えていた豆を米やトウモロコシと交換して何とか食べてきましたが、昨年はジャガイモが豊作で、秋に 1キロ当たり450ウォンしていたのが、現在は 350ウォンに下がりました。それで人々はジャガイモを主食にすることができて、去年より飢えることが随分減りました」

北朝鮮の北部地域の住民は、秋に収穫されたジャガイモを庭先に掘った「ウム」と呼ばれる穴倉で保存する。手持ちの食糧をすべて食べつくした3~4月頃にそ れを取り出して食べるのだ。豊作だったジャガイモは市場でも値段が下がり、庶民たちは春窮期を乗り越えられそうな様子だという。

ちなみに現在市場では、白米が5000ウォン、トウモロコシは2000程度で取り引きされている(実勢レートは1円が約70ウォン)。
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