ザマルカでの「化学兵器攻撃」の犠牲者。アブオマル医師の確認によると病院での死者151人のうち、35人は子どもだった(提供:SMART)

◆「今でも毎日、人が殺されています」~地元医師の訴え

ザマルカは、町のほとんどが戦闘で破壊され、幹線道には政府軍が厳重な検問をおき、医薬品や食料の搬送も難しくなっているという。
「この4ヶ月以上、パンもない。住民の飢えは極限に達している。住居も失った。それでも住民はアメリカに何の期待も寄せていない。世界に支援を求めても、この2年半のあいだ爆撃と破壊は止まなかった。各国とも、ただ話し合いを続けるばかりだった。化学兵器使用が分岐点といわれていたが、今回それが実際に使われた。それまでに、いったいどれほど多くの人が殺され、虐げられてきたかを忘れないで下さい」

アブオマル医師は、事件後も町に残って医療活動を続けている。
内戦でのこれまでの戦闘での死者は11万を超え、国外に逃れた難民は200万人に及んでいる。逃げ場がなく、国内に残された人びとは食料が途絶えるなか、今も戦禍のなかで、暮らしている。【玉本英子】