消費税の増税が議論される中、「身を削る」との掛け声だけは勇ましく、実際には身を削るどころかその逆ともとれる政治家の行いが後を絶たない。その事例の一つが、アイ・アジアの取材で明らかになった。日本維新の会所属の足立康史衆院議員が、文書の発送などのために国会議員に支払われる「文書交通費」を自身の政治活動のために使っていた。専門家は「目的外支出で違法」と断じている。(アイ・アジア編集部/鈴木 祐太)

足立康史議員(足立議員のHPから)

足立康史議員(足立議員のHPから)

「文書交通費」の転用が明らかになったのは、日本維新の会の足立康史衆議院議員(大阪9区)だ。足立議員は、自信が代表を務める政党支部と政治団体に文書交通費を寄付して利用していた。

足立議員の政治資金収支報告書によると、足立議員は2014年に「文書交通費」を自身が代表を務める「維新の党大阪府第9選挙区支部」(当時)と「足立やすし後援会」に寄付していた。寄付の回数は、2014年10月、11月に合計4回、金額は計84万8077円だった。

「文書交通費」は、国会議員の給与を定める歳費法で、「公の書類を発送し及び公の性質を有する通信をなす等のため」とその使途を規定されている。足立議員は、これを自身の政治活動のために転用していた疑いが強い。国会議員1人につき年間1200万円が支払われる。当然、原資は税金だ。

アイ・アジアの取材に対して足立議員の事務所は次のように回答した。
「わが党は企業・団体献金を全面禁止にしているため、政党支部も後援会も共に足立康史本人の寄付なしでは事務所の運営が成り立ちません。両政治団体とも事務所運営にあたり定期的に郵便物を発送し電話料金などの支払いをし、定期的に印刷物を発行しておりますが、その費用の多くが足立本人からの寄付でまかなわれています。文書通信交通滞在費は法律上、足立本人が個人の資格で支給を受けたものであり、その使途が記述の類である以上、歳費法の規定を逸脱しているとは考えておりません」。

企業・団体献金を受け取っていないのだから「文書交通費」を転用してもよいという解釈のようだが、自らに都合のよい解釈と言わざるを得ない。

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