4月15日は金日成生誕日。北朝鮮では民族最大の祝日で「太陽節」と呼ばれる。例年、「太陽節」に住民に贈られて来た「特別供給(配給)」が、これまでで最低水準であることが分かった。国内各地の取材協力者が伝えてきた。(カン・ジウォン/石丸次郎)

(参考写真)2011年の金正日氏の生誕日に配られた菓子袋。「世の中に羨むものなし」と書かれている。美味しくないと不評で市場で売る人が続出した。撮影チェ・ギョンオク(アジアプレス)

平壌では4月15日に合わせて、中国の芸術団も参加した春の芸術祝典など、様々な催し物が例年通りに行われた。しかし、過去の経済難の時期にも実施していた一般住民対象の「特別配給」が行われなかった模様だ。

北部の咸鏡北道会寧(フェリヨン)市の取材協力者は「今年の『太陽節』の住民対象の特別配給は何もなかった。2月16日(金正日生誕日)には、食用油が一本配られたのだが」と述べる。
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