鴨緑江辺で沐浴、洗濯する若い国境警備兵たち。あばらが浮いた兵士も。2017年7月平安北道朔州郡を中国側から撮影石丸次郎

◆国家機関が密貿易

国連による経済制裁で貿易に大きな打撃を受けている北朝鮮では、国家機関が前面に出て中国との密貿易を活発に行っている。

密貿易の中心になっているのは鴨緑江上流地域で、金正恩キム・ジョンウン)氏の統治資金調達を担当する「39号室」傘下の貿易会社を中心に、多くの国家機関が直接国境まで来て、中国当局の黙認のもとに物資を往来させている。
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現在、密輸の最大のポイントは両江道の中心都市・恵山(ヘサン)市から下流に車で一時間ほど下ったヌピョン地区付近だ。

「日暮れから朝にかけて大々的に禁制品が行き交っている。中国からはバスやトラックなどの車両、電子製品などが入ってくる。北朝鮮からは繊維製品、海産物、漢方薬材料、木材、非鉄鉱石などが渡される」
調査に当たった両江道に住む取材協力者はこのように説明する。
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