ところが、今年は様相が違う。咸鏡北道(ハムギョンプクド)のある農場を調査中の取材協力者は、11月18日に次のように伝えてきた。

つい最近、収穫物を見張る警備の兵士を全て撤収させて、代わりに安全員(警察官)を立たせている。兵士と民間人を接触させないためだ。コメの搬出も兵士から「軍労務者」(軍内の雑用を担う労働者)にすべて交替させたが、作業が遅延している

村では問題が起こっている。軍糧米の見張りと引き取りのために農村に長く駐屯する兵士たちには、農民たちが食事や物品を掛け売りしたツケがあったのだ。「突然撤収して行ったので、回収しそびれた農民が少なくない」と協力者は言う。

金正恩氏がコロナ流入を認めていた「7月25日のお言葉」文書の表紙。絶対秘密指定されていた。

◆金正恩氏はコロナ発生を認めていた

金正恩氏は10月10日の労働党創建75周年行事の際に「一人の悪性ウイルス被害者もなく、皆が健康でいてくれて本当にありがとうございます」と、「感染者ゼロ」を宣言、WHO(世界保健機関)に対しても、これまでずっと感染者発生なしとの報告を続けている。

しかし、アジアプレスが入手した<絶対秘密>指定の内部文書では、金正恩氏が「わが国の域内に新型コロナウイルスが入ってくるのをとうとう防げなかった」などと、繰り返しコロナウイルスの侵入を認める発言していた。(カン・ジウォン

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。