日本製の珪藻土バスマットなどの周知や標準化に取り組む「日本珪藻土日用雑貨製造協会(事務局:宇部興産建材)」が独自に定めた製品規格に発がん性の高いアスベスト(石綿)含有について基準が定められていないことが明らかになった。(井部正之)

安全性を強調する日本珪藻土日用雑貨製造協会のウェブサイト

◆安全宣言も基準定めず

中国から輸入された珪藻土バスマットなどにアスベストが検出される事例が相次ぐなか、同協会は「安心・安全宣言!」と銘打って会員企業が製造・販売する珪藻土バスマットはアスベストを「一切使用しておりません」と強調している。

その根拠となっているのは同協会で独自に定めている品質規格だ。この規格の遵守が確認された「認定商品」には同協会の認定マークが記載される。2社で計10製品について、同協会で「日本産の珪藻土を使用し日本国内で製造された商品」と認めている。

一方、同協会は12月21日、珪藻土バスマットなどにアスベストを含有していないかどうか会員企業に分析して調べるよう「点検の周知・依頼」をしている。

同日、同協会事務局に確認したところ、認定製品について分析の手続きをしているところという。

独自規格でどれだけ詳細にアスベストの混入を防ぐ手立てが講じられているのか同協会に聞くと、「アスベストは2006年に建材としては使用禁止されているので、国内で2006年以降は入ってないという認識だった。いままでは安全基準はなかった」と説明する。

独自規格で安全性を強調していたが、アスベストの混入を防ぐ基準は設けられていなかったことになる。

同協会は「今後、新たに(アスベストの)安全基準を作ろうとなった」と明かす。まだ具体的な議論は始まっていないとのこと。

もともと同協会は吸水性に問題のある珪藻土バスマットが販売されていることなどから、品質規格を定めるべく、2018年1月、宇部興産建材とソイル(石川県金沢市)の2社で設立。同5月には珪藻土バスマット:1種(積層方式製造の商品)の協会規格を制定。協会規格に合格した商品に対して協会認定商品マークの使用を認めている。

珪藻土バスマット:2種(型枠成型方式製造の商品)やドライングプレート・コースター、そのほか吸湿系商品などについては、今後「協会規格の制定を進めていく予定」としている。

同協会によれば、今回分析などを「周知」した加盟社は宇部興産建材とソイルの2社に加えて賛助会員・昭和化学工業の計3社。

同協会は「第3者によるアスベストの分析は今回が初めて」と話す。12月29日午後3時に同協会に改めて検査結果を聞くべく連絡したが、すでに年末年始の休暇に入っており、確認できなかった。

なお、ソイルは同24日付けのアスベスト「不検出」との分析結果報告書を公表し、改めて「弊社の珪藻土製品すべてにおいて、アスベストは含まれておりません」と強調している。ただし、同社が委託したのは国際標準の分析法「JIS A 1481-1」から1機能のみ抜き出した「分散染色法」による「簡易検査」であることが報告書に明記されている。