講談社は1月26日、同社が発行し書店などで販売している『浮世絵に大注目!! 砂絵で作ろう! 浮世絵アートクリエイティブセット』(ISBN:9784065374474)に付属するカラーサンド(色砂)に発がん性の高いアスベスト(石綿)が含まれていたと発表した。分析機関7社に委託し、3社から石綿「検出」との分析結果を得たという。(井部正之)

◆3社でアスベスト「検出」と発表
カラーサンドは砂を着色し、焼成するなどしたもので、砂遊びやサンドアート(砂絵)などの用途で広く出回っている(カラー砂、アートサンド、デコレーションサンドなどの名称もあり、豪などでは総称としてクラフトサンドと呼ばれる)。マジックサンドは砂を着色しシリコン油などを加えたもの(キネティックサンド、シルキーサンド、のびーるサンドなど、さまざまな名称がある)。ふわふわな手触りで成形しやすく、散らばりにくいため、屋内の砂遊びに適していると人気になった。いずれも知育玩具として広く販売されている。学校教材にも採用されているという。
筆者はアマゾンやヤフーショッピング、実店舗で計19製品を購入し、協力を得た分析機関で国際標準の分析法「JIS A 1481-1」で石綿の有無を調べる「定性分析」をしてもらう独自調査をした。その結果、7製品からトレモライト石綿を「微量に検出」。1月22日に〈<アマゾンなどで販売>カラーサンドなど7製品からアスベスト検出 子どもが吸う危険 独自調査で判明〉〈<アマゾンなどで販売>子ども用カラーサンドなど「遊び砂」からアスベスト検出 どう対応したら? 海外資料から解説〉との2本の記事を『アジアプレス・ネットワーク』や『ヤフーニュース』に掲載した。
石綿を検出した1つが講談社の上記「砂絵セット」である。
発表によれば、製造元が4社、同社が3社に分析を依頼。計7社のうち同日時点で6社から分析結果が報告され、3社は石綿「不検出」だったが、「3社よりアスベストの検出が認められた」という。
筆者が協力を得た日本でもトップクラスの分析機関では、講談社のカラーサンドから繰り返し石綿検出できており、「不検出」の3社は石綿を見落としている可能性が高い。
現在、基準(重量の0.1%)超かどうかを調べる定量分析中という。
筆者による石綿含有の指摘後の同19日、同社は、製造元から石綿検査は実施済みで「不検出」と報告を受けているとしつつも、再分析する方針とともに検査結果が出るまで製品(カラー砂)を使用しないよう求めてきたが、今回改めて製品の使用を控えるよう「お願い」した。
検出された石綿の種類や採用した分析法など分析結果の詳細は公表されていない。
「砂絵セット」は2025年1月発行で発行部数8000部。
同社に午後6時30分ごろ連絡したが、担当者不在。製造元のアーテックは多忙で話を聞けなかった。
発表で同社は、「法令への適合性および安全性を精査するため、詳細な『定量分析』を現在進めております」とするが、仮に定量分析で基準内だったとしても発じんすれば石綿飛散・ばく露はあり得るため、「安全」というわけではないことをあらかじめ指摘しておく。
1月19日の回答で講談社は子ども向けの製品ではないとするが、子どもが遊ぶ可能性も否定できないだろうし、大人なら問題ないわけでもない。同社は「対象年齢如何にかかわらず、製品の安全性には最大限注意をしております」とその際答えたが、基準内なら飛散・ばく露がないと言い切れない以上、石綿検出の現段階で自主回収に舵を切るべきだ。
【関連資料】独自調査したカラーサンドなどのアスベスト分析結果詳細や顕微鏡写真






















