大阪府立金岡高校(堺市北区)の校舎内で発がん性のもっとも高いアスベスト(石綿)が空気中から検出されているにもかかわらず、対策もなく放置されていることが情報公開などから明らかになった。(井部正之)

◆生徒ら石綿ばく露か
府教育庁に対して筆者がおこなった情報公開で、府立学校など子どもが滞在する施設において、空気中に石綿が含まれていないかを調べた空気環境測定の結果や測定結果報告書を入手した。
府ウェブサイトによれば、府立学校でもっとも危険性が高いとされる吹き付け石綿を使用しているのは計29校(2024年2月末時点)。ほとんどで吹き付け材を固める「封じ込め」や天井板などを入れる「囲い込み」工事をしており、露出はしていないという。
情報公開で開示された資料によれば、2020年以降、そのうち22~26校で空気環境測定を実施していた。それより前も測定を実施していたが、文書の保存期間を過ぎたことを理由に開示されなかった。
測定結果はほとんどが検出できる限度(空気1リットルあたり0.056本)を下回る「検出下限未満」だった。唯一、金岡高校では、生徒が利用している校舎内で複数回にわたって石綿を検出していた。
空気中から石綿が検出されたのは、特別教室棟の4階。
2022年12月3日の測定では視聴覚教室内で空気1リットルあたり0.057本の石綿繊維を検出(石綿の種類記載なし)。
2025年11月17日の測定では廊下で、もっとも発がん性の高いクロシドライト(青石綿)を同0.51本検出していた。
天井裏には青石綿10.5%の吹き付け材が使用されていることから、2022年12月の測定で検出されたのも青石綿とみられる。
空気環境測定は4時間採取で、測定値はその平均値。分析は「位相差/偏光顕微鏡法」による空気中の「石綿繊維数濃度」となっている。
また、扉や窓を閉め切って誰も中に入れないようにして実施する「静穏測定」を採用。人の活動がない状態で測定するため、もっとも低い測定値になる測定手法である。
つまり、生徒がたびたび石綿にさらされていた可能性がある。しかも生徒らが活動している環境ではもっと高濃度だった可能性がある。






















