◆強力なキャッシュレス政策、その目的は?

北朝鮮政府は2021年に「電子決済法」を制定するなど、国策として「無現金化」を強力に推進してきた。これは世界的な趨勢でもあるが、北朝鮮政府の今回の政策は強制力を伴っている点で異例と言える。

では、金正恩政権が電子決済の普及に固執する理由は何だろうか? 根本的な狙いは、社会全般の資金の流れを国家が把握しようということだ。住民統制と監視を強化し、通貨流通を活性化させようという目論見だろう。

だが、金正恩政権が強制力まで発動して急がせている社会の電子決済化が、果たしてどこまで成功するかは未知数だ。国家の強圧的な「無現金化政策」が進み、また通貨ウォンの価値の下落が続く中、北朝鮮住民の経済的苦痛はさらに深まっているのが現実である。

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。

北朝鮮地図 製作アジアプレス

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