
北朝鮮当局が過去に「森林保護」を名目に住民から強制没収していた「小土地」(山間部に個人が不法に開墾した耕作地)を、収穫物の40%を納めることを条件に、当局が機関や企業へ貸し出し始めたことがわかった。資金難に苦しむ地方政府が、土地の賃貸料を森林復旧費用に充てるのが目的だという。3月初旬、咸鏡北道(ハムギョンブクド)に住む取材協力者が伝えてきた。(チョン・ソンジュン/カン・ジウォン)
◆小土地の賃貸は機関・企業だけ 個人は不可
咸鏡北道会寧(フェリョン)市の取材協力者によると、現地の人民委員会(地方政府)の国土管理局と山林経営所(国土環境保護省傘下)の主導で、「小土地」の利用権を機関や企業所に配分し始めたという。
北朝鮮当局はこの数年、「山林回復戦闘」を宣言し、住民の生計手段の一つであった「小土地」を容赦なく没収してきた。その土地を現在、企業に譲り渡しているというのだ。現地の取材協力者は、状況を次のように伝える。
「3月14日から、人民委員会国土管理局が国土監督隊と山林経営所を通じて、かつて個人が開墾・運営していた小土地の一部を、機関、企業、協同組合、団体などに分配するそうだ。山麓から150メートル以内の土地に限定して進められている」
ただし、個人は配分対象から一切除外排除されたという。
「(会寧地域の没収した)小土地は20町歩(約20ヘクタール)を超えると聞いた。農場の近くにある土地は農場が受け取って運営し、それ以外の土地を単位(組織)ごとに分配するそうだが、国土管理局の事前承認が必要だそうだ」

◆賃貸料は収穫の40%という暴利 「自力更生」を装った国による収奪
企業では、労働者の食糧確保のために土地を受け取りたいが、生産物の半分近くを国家に納めなければならない構造だという。
「企業はどこも何とか土地を受け取ろうとしていますが、問題は生産物の40%を山林経営所に納めなければならないことだ。違反した場合、すべて没収するという条項があるそうだ。また、土地に植樹した木々が育つのに支障がないよう、背の低い作物を中心に栽培さるようにさせ、木の本数まで確認して土地の引き継ぎを行うそうだ」
協力者は、このような措置が取られた理由について次のように説明した。
「国家的な国土改良事業を進めているが、苗木を確保し山林運営を行う資金がないのだ。まだ背の低い木が生えている土地を選んで企業に分配し、そこから得られた収益を森林拡大の費用に充てようと魂胆だ。つまり結局、国家が金儲けをしようというわけだ」






















