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【市内で売られている馬英九のフィギュア】

「牙城」
台湾の当分の運命を決したともいえる今回の総統選。数字の面からおさらいをすると…
投票率は前回を下回る76.33%。馬英九の得票率は58.45%(約766万票)、謝長廷の得票率は41.55%(545万票)。

国民党は四年前の選挙よりすべての県市で得票を増やし、民進党はすべての選挙区で得票を減らした(金門・馬祖を除く。以下同)。

激しい票の取り合いとなった南部の七県市。あわせて国民党は49%と、ほぼ互角の戦いを演じ、思惑通り勝利の原動力となった。とくに謝長廷候補自身が市長を務めていた、民進党の牙城・高雄市をついに崩したことが象徴的だった。

「首都」台北市。民進党の得票率はわずか37%。都会の青壮年(特に女性)にまず見放されたのである。
民進党が二割台の得票しかできなかった県市がある。新竹県、苗栗県、台東県、花蓮県。前の二県は客家人が多く、後の二県は原住民が多い。「福建人の政党」民進党へのマイノリティの反感が露骨に出た。

民進党では当初、苗栗出身で客家人女性であり台湾民主化のジャンヌダルク的存在だった葉菊蘭を副総統候補におす声が高かった。それを派閥抗争のあげく卸した。
代わって出てきた蘇貞昌と謝長廷の間には最後まで和やかな雰囲気はなかった。万一民進党が勝っていたとしても、正副総統の縄張り争いに幻滅させられていたことだろう。

今日、馬英九は李登輝邸を訪問し、当選のあいさつをした。かつて李登輝は国民党主席時代、馬英九を台湾の水と米で育った「新台湾人」と名付けて、引き立てたことがある。