以下は第一〇条に附記されている項目の抜粋。ここで言う党中央は金正日のことである。
(以下、引用)

(1)全党と全社会の唯一思想体系を徹底的に確立し、首領が開拓した革命偉業を代を継いで輝かしく完遂させるために、首領の領導の下に党中央の唯一の指導体制を確立しなければならない。
(2)偉大なる首領金日成同志が抗日革命闘争時期に積み重ねてきた栄光に満ちた革命の伝統を固守し、また永遠に継承発展させねばならず、革命伝統を誹謗したり、抹殺しようとする反党的行動については、それがたとえいくらわずかな表現だとしても反対して、厳格に闘争しなければならない。
(3)党中央の唯一的指導体制から外れたわずかな現象や、様相についても、それを黙過することなく妥協を許さず闘争しなければならない。
(4)自分自身ではなく、すべての家族と子孫らも偉大な首領を崇め、首領に忠誠を尽くす党中央の唯一指導に忠誠を誓わなければならない。
(5)党中央の権威をすべての面で保証し、命をかけて党中央を死守しなければならない。

(以上、引用)

「一〇大原則」にのっとれば、首領には心配をかけてはならない。
そのため、首領は常に虚偽の報告を受けなければならなかった。後継者による虚偽の報告を知りつつも、常に微笑みを湛える偶像が首領である。
実際、金日成は、一九七〇年代から金正日の虚偽報告に悩まされることとなった。荒唐無稽な虚構の計画目標、金正日によるとんでもない浪費を知りつつも、「首領の領導には神通力がある、業績を積み重ねなければならない」という脅迫観念によって、そういった虚偽報告には目をつぶらなければならなかった。

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