大阪駅前で行われた安保法案に反対する抗議行動では多数の若者たちが参加。かれらのスピーチに人びとは立ち止まり、耳を傾けていた。(7月撮影 矢野宏 新聞うずみ火)

大阪駅前で行われた安保法案に反対する抗議行動では多数の若者たちが参加。かれらのスピーチに人びとは立ち止まり、耳を傾けていた。(7月撮影 矢野宏 新聞うずみ火)

 

◆大学4年生、武力を持たずに平和を保つことの重要性を訴える

安保法案が衆院特別委員会で強行採決された日、大阪駅前でも多くの若者たちが抗議の声をあげた。(矢野 宏 新聞うずみ火)

「本当に腹が立ってここにきました。国民の過半数が反対している中で、これを無理やり通したという事実は、紛れもなく独裁です。この国が独裁を許す のか、民主主義を守り抜くのかは、私たちの声にかかっています」。関西学院大学4年の女子大生は力強い口調で参加者に呼びかけた。

「日本も守ってもらってばかりではいけないんだと、安倍さんは言っていました。だけど私は海外で人を殺すことを肯定する勇気などありません。かけがえのない自衛隊員の命を、国防にすらならないことのために消費できるほど、私の心臓は強くありません」。

さらに、東京・日比谷音楽堂で法案に反対する人でいっぱいになったというニュースを紹介し、アピールした。
「足腰が弱くなったおじいさんやおばあさんが、暑い中わざわざ外に出て、震える声で拳を突き上げて、戦争反対を叫んでいる姿を見ました。この70年間、日 本が戦争せずにすんだのは、こういう大人たちがいたからです。ずっとこうやって闘ってきてくれた人たちがいたからです。そして、戦争の悲惨さを知っている あの人たちが、ずっとこのようにやり続けてきたのは、紛れもなく私たちのためでした。ここで終わらせるわけにはいかないんです。私たちは抵抗を続けていき ます。この国が武力を持たずに平和を保つ新しい国家としてのモデルを、国際社会に示し続けることを信じています。偽りの政治は長くは続きません」。

安全保障関連法案は7月16日、衆議院本会議で可決され、参議院へ送られた。今の国会の会期を9月27日まで延長しており、仮に参議院で法案が議決 されなくても、衆議院の3分の2以上の賛成で再議決できる「60日ルール」が適用されるので、この国会での成立が確実になった。それでも、法案反対の声は 消えることなく、その後も広がっている。

衆議院通過から3日後の19日、シールズ関西(シールズ=自由と民主主義のための学生緊急行動)とサドル(民主主義と生活を守る有志)が呼びかけた 「『戦争法案』に反対する関西デモ」が大阪市内で行われ、若者から高齢者まで世代を超えた8200人(主催者発表)が参加した。法案の衆議院可決後、関西 では最大規模のデモとなったという。

デモでは、赤ちゃんをベビーカーに乗せて行進する若い母親や車いすの高齢者など、幅広い世代が参加した。シールズ関西のサウンドデモが盛り上がる中 で、女子大生がマイクを握り、呼びかけた。「若者とか高齢者とか、世代で区切るのではなく、すべての世代がまとまって戦争法案に反対しましょう」。