8月5日に開かれた米軍ヘリパッド建設に抗議する集会。 1000人もの参加者があった。(沖縄県東高江にて撮影・栗原佳子/新聞うずみ火)

8月5日に開かれた米軍ヘリパッド建設に抗議する集会。 1000人もの参加者があった。(沖縄県東高江にて撮影・栗原佳子/新聞うずみ火)


◆2年間中断していたヘリパッド建設工事が再開

沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド(ヘリコプター着陸帯)建設問題で国は7月下旬、機動隊員約1000人を動員して座り込みの市民を排除、工事に着手した。その後も連日、緊迫した情勢が続く。8月上旬、現地を取材した。(新聞うずみ火/栗原佳子)

メッセージボードを掲げた市民たちが砕石を積んだダンプの行く手をふさぎ、声をあげる。「工事を止めて!」「やんばるの森を守ろう」「オスプレイNO」――。その一人ひとりを、機動隊員が3、4人がかりで羽交い締めにする。抵抗する人を、熱く焼けたアスファルトに組み敷く。そんな中、機動隊の虚を突くように、ダンプの車体の下にもぐりこむ人もいる。東村高江の県道70号線。北部訓練場(米海兵隊のジャングル戦闘訓練センター)のメインゲートから「N1ゲート」までの間で展開されている攻防だ。

約2年間中断していたヘリパッド建設工事が再開されたのは7月11日。参院選沖縄選挙区で、基地建設に反対する無所属新人の伊波洋一氏が、現職閣僚で自民党の島尻あい子氏を10万票超差で破った翌朝のことだった。

「N1地区」と呼ばれる建設計画地に通じる県道側のゲート、通称「N1表」から重機や建設資材などを搬入、22日には「N1表」に「住民の会」などが設置した路側帯上の座り込みテントやバリケード用の車両が強制撤去された。建設に反対する市民約250 人が夜を徹して道路に座り込んでいたが、国は県道を10 時間にわたって封鎖、倍以上の機動隊員で排除した。首を圧迫され失神するなどして、市民4人が救急搬送され、1 人は、ろっ骨を折る大けがをした。

その後のN1表ゲート前は、バリケード車両やテントに代わり、機動隊や辺野古キャンプ・シュワブゲート前と同じ警備会社の警備員が厳重にガードしている。早朝、国頭村の採石場を出たダンプ警察車両に前後を守られ、ここに入っていく。N1地区のヘリパッド予定地へ向かう進入路の造成をしているという。もし進入路の造成が終われば、ヘリパッド本体の工事に移ることになる。本体工事そのものはそれほど時間を要するものではない。市民たちは、少しでも工事を遅らせようと、抗議行動を繰り返している。

緊迫した局面が続く中、8 月11日には男性が逮捕された。搬入を遅らせるため、ダンプや警察車両の間を市民がバイクや車でゆっくり走る「牛歩戦術」の最中だった。原付バイクを急発進させ、警察官を転ばせたという公務執行妨害容疑だが、那覇地検は「勾留理由なし」と判断した。決め手は後続車のドライブレコーダー。警察車両が幅寄せして男性を転ばせるという、警察の説明とは逆の場面が記録されており、市民からは「不当逮捕」と怒りの声が上がった。(つづく・新聞うずみ火/栗原佳子)

沖縄・東高江の米軍ヘリパッド建設現地ルポ(2) なぜ今、工事が強硬に再開されたのか

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