困窮して家を失い家族とも別れたという少年 。撮影者に食べ物を乞うた。「橋の下で寝起 きしています」。2013年6月北部の両江道にて撮影「ミンドゥルレ」(アジアプレス)

困窮して家を失い家族とも別れたという少年 。撮影者に食べ物を乞うた。「橋の下で寝起 きしています」。2013年6月北部の両江道にて撮影「ミンドゥルレ」(アジアプレス)

<金正恩時代の子供ホームレス>記事一覧

今回は、中国国境に位置する両江道で撮影された映像から「コチェビ」と呼ばれるホームレスの子供たちの姿を紹介する。

金正恩政権下でも、食糧配給制はほぼ破綻したままで復旧の兆しは見えない。ほとんどの一般民衆は自力で商行為をして生活の糧を得ている。

両江道は中国との貿易拠点のひとつとなっており、他地域と比べると商売の機会が多くて暮らしぶりはましな地域である。それでも、街中を撮影した映像にはいつもコチェビの姿が記録されている。生活が破綻し、子供を養育できなくなる人が、ずっと再生産されていることが想像される。

4-5歳にしか見えない幼児の「コチェビ」の姿には胸が痛む。両江道は北朝鮮で最も寒く、厳寒期は零下25度を下回る。子供たちはどうやって越冬するのだろうか。外部から手を差し伸べる方法が皆無なのが、何よりもどかしい。(石丸次郎)

恵山市の中心部をたむろする子供のコチェビのグループ。二人はまだ幼児のように見える。2012年11月両江道の恵山市にて撮影「ミンドゥルレ」(アジアプレス)

恵山市の中心部をたむろする子供のコチェビのグループ。二人はまだ幼児のように見える。2012年11月両江道の恵山市にて撮影「ミンドゥルレ」(アジアプレス)

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