教育現場でスカーフ禁止に抵抗した少女たち

6月24日のトルコ大統領選挙。現職のエルドアン氏が得票の過半数を超え、再選された。選挙戦ではエルドアン大統領に寄り添って選挙活動をするスカーフ姿のエミネ夫人の姿が印象的だった。

トルコは建国以来の国是である世俗主義と、イスラムと社会制度のありようをめぐって揺れ続けてきた。女性の公務員が職務中にスカーフで頭を覆うのは認められず、公立学校では女子生徒らが校内でのスカーフ着用を制限されていた。ギュル前大統領を経て、エルドアン大統領の時代となると、そうしたスカーフ規制問題は吹き飛んでしまった。

かつてはトルコ大統領夫人が公の場にスカーフ姿で出ることはなかった。ギュル前大統領夫人がスカーフで表舞台に立ち議論を呼んだが、エルドアン政権では「あたりまえ」の状況に。写真はエルドアン大統領とエミネ夫人。(大統領府公表写真)

 

トルコのイスラム教徒女性のスカーフ着用問題をめぐって、思い出すことがある。

いまから20年以上前の90年代後半、「公立学校でのスカーフ禁止」がトルコ社会の大きな議論のひとつとなっていた。世俗主義に従い、女子学生の校内でのスカーフ禁止を導入する動きが広がるなか、2001年、自由闊達な校風で知られたイスタンブールのボアズィチ大学でも、それまで認められていた校内でのスカーフ着用を大学当局が禁止する方針を出した。

当時、約9000人の学生のうち、スカーフを被っていた学生はおよそ200人。多くは戸惑いながらも、登校に校門前でスカーフを脱いで、校内に入るしかなかった。このとき、校内でのスカーフ着用を認めてほしい、と十数人の女子学生が声を上げた。

2001年、イスタンブール大学・ボアズィチ大学で導入された校内でのスカーフ着用禁止に抗議の声をあげた大学生ゼヘラ(当時・19歳)。(2001年・撮影:玉本英子)

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