日系アメリカ人のミキ・デザキ監督が製作したドキュメンタリー映画「主戦場」のポスター。そうそうたる顔ぶれが並ぶ

◆フロリダ生まれの日系2世が製作した労作

「慰安婦」問題をめぐる論争に一石を投じるドキュメンタリー映画『主戦場』が各地で公開される。監督は日系アメリカ人のドキュメンタリー映像作家、ミキ・デザキさん(35)。歴史認識で対立する双方の主張を交互に配置して論点をあぶり出し、「慰安婦」問題の本質とは何か解きほぐそうとした労作だ。(栗原佳子・新聞うずみ火)

デザキさんはフロリダ州生まれの日系2世。2007年に来日、山梨と沖縄で5年間、英語指導助手として教壇に立ち、15年に上智大学大学院で学ぶため再び来日した。

「慰安婦」問題に向き合うようになったのは大学院時代。きっかけになる出来事は、元「慰安婦」の女性の証言をいち早く報じた元朝日新聞記者の植村隆さんに対する、ネット右翼からの攻撃だった。

「特定のトピックについて、誰かを沈黙させようとするということは、そこに黙らせる理由があるはずだと関心を引かれました。そして、沈黙させられた物語の下には、苦しんでいる人が必ずいるだろうと」