守口市旧庁舎わきに残された除去済み「レベル3」アスベスト含有建材入りコンテナ。大阪府は立ち入り検査でこの中身を調べもしなかった。7月20日の説明会で指摘を受け、ようやく市が調査を決めた(井部正之撮影)

◆府指導後も「法違反なし」主張

さて、こんな状況で改めて開催された7月20日の説明会はどのようなものだったのか。

今回の説明会では守口市民以外も参加が可能となり、筆者も入口で拒否されることはなかった。

だが、前回のそうした差別的な措置について、説明会で釈明もなかった。

また上記で触れた一連の問題について、市財産活用課は法的な適合性や市の契約との整合性を示す資料を配布しないまま、過去の経緯をごく概略的に説明した。過去のアスベスト調査結果についても資料を用意せず、最新の調査結果をプロジェクターで映しながら口頭で概要を述べるだけ。

こうした対応に初めて説明会に参加した住民が「経緯をまとめたものと説明会の(過去の)議事はちゃんと資料で出してください。こういう意見、困難がありましたと。それが本来のやり方でしょう。口で言いました、終わりで誰が納得できますか」と当然の指摘をした。同様の意見が相次いだ。

解体工事を受注したダイナ建設(大阪市)や施工監理を受注した建綜研(大阪市)に対しても、住民はこの間の調査や工事、現場管理が「法的、契約的にどうなのか」などと追及。一部施工について、府が「法違反の可能性が高い」と指導しているにもかかわらず、ダイナ建設は「法に触れることはしてない」と主張した。

こうした業者側の対応も住民の怒りを買った。

市は「府に説明に行っており、断定までできないが、作業基準違反に近い」と指導を受けたことを説明。

住民は「府の指導が入ったのに、まだ御社はそういう見解でおられるんですか。限りなく黒に近いんでしょ。それに対して異議申し立てするなら見解をホームページに公開するなりオープンにしてください」と追及。さらに市に対して、業者から報告書を提出させるなどして、契約上明らかな瑕疵があるなら契約解除などの厳しい措置を採るよう求める声が上がった。

今回市が準備していた資料は、アスベストの再調査が実施できていない箇所について調査を実施するために必要となるボイラー室などの設備撤去について説明するものだった。法的に規制が明確でないなかで吹き付けアスベストの除去工事と同等ではないが、集じん・排気装置を設置したうえで徹底した清掃をするなど、独自に一定の対策を講じる内容となっていた。

しかし、住民から過去の問題の清算や説明・釈明を十分な資料に基づいて示したうえでなければ、次の工事の話など「あり得ない」「納得しようがない」と反論され、工事内容の説明にも入れなかった。今回の説明会が紛糾したのは市側の準備不足といわざるを得ない。

市は資料などの準備がきちんとできなかったことを謝罪し、過去の作業について法的・契約上の適合性を確認し、資料をそろえて改めて説明会を開催すると約束した。
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