日米合同委員会が開かれるニューサンノー米軍センター(東京都港区・2016年撮影・吉田敏浩)

◆日本の高級官僚と在日米軍の高級軍人で構成される日米合同委員会

このような米軍優位の日米地位協定の構造を、より強固なものとする裏の仕組みがある。日米合同委員会の密室協議による秘密合意すなわち密約である。

日米合同委員会は日本の高級官僚と在日米軍の高級軍人で構成されている。
日米地位協定の具体的な解釈や運用に関する協議機関である。
名前だけは知られているが、その実態は謎につつまれた組織だ。

日米合同委員会の日本側代表は外務省北米局長で、代表代理は法務省大臣官房長、農林水産省経営局長、防衛省地方協力局長、外務省北米局参事官、財務省大臣官房審議官。

アメリカ側代表は在日米軍司令部副司令官で、代表代理は在日アメリカ大使館公使、在日米軍司令部第五部長、在日米陸軍司令部参謀長、在日米空軍司令部副司令官、在日米海軍司令部参謀長、在日米海兵隊基地司令部参謀長。

この13名から成る本会議の下部組織として、施設・財務・調達調整・労務・出入国・通信・周波数・民間航空・刑事裁判管轄権・民事裁判管轄権・環境など各種分科委員会、建設・港湾・道路橋梁・陸上演習場・海上演習場など各種部会が置かれ、その全体が日米合同委員会と総称される。

そこでは、米軍基地・演習場の場所の決定、基地・演習場のための土地収用、滑走路など各種施設の建設、米軍機に関する航空管制、米軍機の訓練飛行や騒音、米軍が使う電波の周波数、米軍関係者の犯罪の捜査や裁判権、基地の環境汚染、基地の日本人従業員の雇用など、さまざまな問題が協議される。

分科委員会や部会には、日本側からは各部門を管轄する政府省庁の高級官僚たち(審議官・参事官・局長・部長・室長・課長とその部下)が、アメリカ側からも同じように各部門を管轄する在日米軍司令部の高級将校たちが、出席して実務的な協議をする。
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