大阪市役所前に投票を呼びかける看板が設置された(12日午前、大阪市北区・矢野宏撮影)

◆投開票は11月1日

政令指定都市の大阪市を廃止して4特別区に分割する、いわゆる「大阪都構想」の賛否を問う2度目の住民投票が10月12日、告示された。投開票は11月1日。賛成多数になれば、130年の歴史を持つ大阪市は2025年1月1日、別々の自治体に解体され、消滅する。(新聞うずみ火・矢野宏、栗原佳子)

対象は日本国籍を有する18歳以上の大阪市民225万人。住民投票で問われるのは、大阪市廃止・分割の設計図にあたる「特別区設置協定書」の賛否だ。15年5月、5特別区に分割する案について住民投票が行われたが、約1万票差で否決された。その後、「大阪都構想」を推進する大阪維新の会が昨年の府知事・市長のダブル選で勝利したことなどから、前回反対した公明党が賛成に転じ、府・市議会で協定書が可決。二度目の住民投票実施が決まった。

投票を呼びかける松井市長(大阪維新の会代表:写真左)、佐藤公明党大阪府本部代表(写真中央)、吉村知事(大阪維新の会代表代行:写真右)(12日午前、大阪市北区・矢野宏撮影)

◆維新、公明が合同街頭演説

「都構想」を推進する大阪維新の会と公明党は午前10時から大阪市中央区のなんば高島屋前で合同街頭演説を行った。

維新代表の松井一郎・大阪市長は「反対派はないことばかり言って不安をあおる。(都構想が実現すると)住民サービスが削られると言っているが、教育の無償化、給食費の無償化を行ったのは橋下、松井、吉村の時代です。反対派から言われたときは『あんたの時は何をしたのか』と反論してください」と訴えた。

維新代表代行の吉村洋文・大阪府知事は「住民サービスを増やしてきたのは維新の会。この10年間、無駄を削減し、大阪を成長させ、住民サービスを徹底的に増やしてきた。この10年、バーチャル大阪都をやってきて、大阪府の税収は1.7倍、大阪市の税収も1.3倍に増えた。成長させて財源を生み出してきた。暗黒の二重行政の時代に戻してはいけない」と主張した。

公明党大阪府本部代表の佐藤茂樹・衆院議員は「5年前の住民投票では私たちは反対だった。昨年4月のダブル選での維新圧勝を受け、強い民意を受け止めなければならないと総括し、法定協議会では建設的な議論を積み重ねていった。住民サービスを低下させないよう児童相談所の各特別区への設置などを提案し、よりよい制度設計になった」とあいさつした。