シム:新しく建てたの、前からあった建物なの?
女性:前からあった建物みたいよ。それを全部きれいにして将軍様をお迎えするって言ってたんだって。
それで将軍様をお迎えするにはしたんだけど、みんなが言うには、「大金が無駄になった、せっかく新しくきれいにしたのに失敗だ」「千に一つのチャンスで将軍様に会えたのに、えらい災難だったな」だってよ。

シム:確かに。でも気持ちだけでも汲んでくれればよかったのにな。そんな風だと今後「将軍様をお迎えしよう」って人は誰ももいなくなっちゃうぞ。
しかし、その税関長が鼻っ柱へし折られちゃったもんだから、みんないい気味だと思ってるんじゃないの?
女性:そうなのよ、他人が失敗するのを見るのは自分が成功するより面白い、というからね、フフフ。

シム:新義州にはもともと「恩徳院」はなかったのかな?
女性:あったわよ。「恩徳院」っていうのは髪を切るところでしょ。私も切ったことあるわ。

シム:ってことは「恩徳院」と「恩情院」とは違うもんなの?
女性:以前は、製靴工場の中に「恩情院」があった。今では(サウナ施設のようになって)豪華な夫婦風呂もあるんですって。

シム:南朝鮮の放送では、将軍様は中国に行こうと思って新義州まで来たんだと言ってたけどね。
情勢を知るには我々の放送はだめだから、幹部はみんな南朝鮮の放送を聞くらしいよ。そうでないとついて行けないんだって。
女性:でも、幹部はちゃんと承認を受けて聞くんでしょう?

シム:中国まで行って中国の首脳陣と会談をするのかと思ってたのに、サウナの方が大事だったから丹東には行かなかったんだな。
サウナを視察してたってわけだ、ハハハ。それも台無しになっちゃってことか。
(資料提供 2006年10月 シム・ウィチョン 整理:チェ・ジニ)

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